【殺人現場】大都市の喧騒に潜む死角、梅田DDハウス殺人事件の現場を訪れた。

 

関西を代表する都心、「梅田」。




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建物も人間も犇き合う場所。





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そんな大都会の喧騒の中にも、





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「死角」は必ず存在している。





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平然と行きかう人々の中にも、

必ず悪人が混じっている。





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でも、誰が想像しただろうか。





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2008年2月11日22時頃、事件の被告人である加賀山領治は、このエスカレーターに姿を現す。目的は、DDハウス閉店後の侵入盗。

各飲食店等には目もくれず、一直線にエスカレーターを上り、2階の奥まった所にある共用トイレに入った。

 

窃盗に用いる工具類を確認するために。



時を同じくして、事件の被害者となってしまった男性は、DDハウスの2階にあるショットバーで知人らと会食を楽しんでいるところであった。



犯人の加賀山が、共用トイレに入った40数秒後、不運にも被害者がトイレにやって来てしまったのだ。

 


驚いた加賀山は、鞄に隠していた窃盗工具を床に落とす。

 



それを不審に感じた被害者は、加賀山に「泥棒でもする気か?」と尋ねたという。

 



企てが暴かれてパニックに陥った加賀山は、所持していた刃物で男性に襲い掛かったのだ。

 

 


犯行は僅か1分のうちに行われた。











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DDハウスの2階。幾つかの飲食店がテナントを構える。





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被害者が殺害される直前まで会食を楽しんでいたであろうショットバー






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ここから建物の奥へと進んでいくと、現場となった共用トイレが存在する。





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時間の関係かもしれないが、トイレの周囲は静まり返っており、人影は皆無に等しい。まさに都会の喧騒に潜む「死角」といえるであろう。





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現場のトイレは、つい最近改修工事が施され、とても殺人事件が起こったなんて思えないほど綺麗になっていた。





加賀山領治。
この事件の後、自ら此花署に出頭。防犯カメラの映像と照らし合わせても間違いがないということで逮捕された。

調べを進めていくと、加賀山は過去にも複数の窃盗・殺人事件を起こしていたことが発覚。

のちに死刑が確定し、2013年12月12日に執行された。


そんな加賀山が、刑の執行前に遺した短歌があるので、ここに紹介しておく。

 

 


~現世では孝行できぬ身となりて 病みたる母に詫(わ)びるすべなし~

~還暦を祝ってくれる人もなく 孤独な我に便りまい込む~












多くの人々で賑わう大都会には、人目につかない死角が存在している。

 

あなたもきっと、他人事では、ないはずだ。

 

 

 

 

以上。